くたにぶらり見て歩き⑨
2022年2月12日 13時40分【 札始大子堂 】
弘法大師 が、(まだ水の多かったころの)重信川を渡るとき 文殊菩薩 が現れ「この地域は仏を崇めないものが多い。汝仏法を説くがよい。」と仰せられました。
その教えを実現するために建てた草庵で、ここを拠点として近隣各地を托鉢してまわったそうです。
一方、(自分の悪行により子供を亡くした)四国遍路の始祖と言われる 衛門三郎 は、弘法大師(にお詫びを言うべく大子)の木像を前に決意し、木札に自分の名前を書き、巡礼装束に身を固め、名札をこの庵に置いて四国巡礼の旅に出ました。
それで、ここを「札始大師堂」というそうです。
「 お遍路 」 とは、約1,200年前に弘法大師(空海)が修行した88の霊場をたどる巡礼のことで、お遍路する人のことを 「 お遍路さん 」 と呼びます。
巡礼の旅は徳島から始まり、高知、愛媛、香川の順にめぐるもので、世界的にも珍しい 「 回遊型 」 の参拝ルートが特徴です。
その道のりは約1,400kmも及び、すべての札所を巡拝することで願いが叶ったり、弘法大師の功徳を得られたりするといわれています。
最近は参拝する目的も多様化していて、健康祈願や近親者の供養、健康増進、自分探しの旅など、人によって実にさまざまです。
地元の人の笑顔やあたたかいもてなし 「 お接待 」 も魅力のひとつで、四国遍路ならではの風習に心が癒されます。
【くたに ぶらり見て歩き バックナンバー】
①浄瑠璃寺(8/19)②八坂寺(8/20)③山口霊神(8/23)④文殊院(8/26)⑤網掛け石(8/28)⑥大宮八幡宮・金平狸(8/30)⑦生目神社(10/4)⑧八ツ塚古墳(11/6)